(C)TOSSインターネットランド /小学校/1年生/国語科/大きなかぶ/読解指導/



光村図書一年上「大きなかぶ」

全七時間の指導(1)教材研究1



太田 聡美(翔び梅・北九州 「無法松」サークル)

光村図書上「大きなかぶ」は、元々はロシア民話である。原文は、7つの場面を語っていくだけで、おじいさん、おばあさん、犬、猫、ねずみという登場人物が、押韻という面から選ばれたことが一目瞭然である。日本語では大きなもの強いものから小さなもの弱いものへの配列という捉え方が強調され、「みんなで力をあわせよう」のような捉え方をされがちだが、ここでは原文の味わいを伝えるため、文章の繰り返しに視点を当てて指導を試みた。

〜初めての漢字・初めての翻訳物語をどう指導するか〜

【1年生だからこそ、やらねばならないこと】

1,漢字を読むときに音声と文字が一致しているか確かめる。

題名に初めての漢字「大」「犬」が登場する。今まで、表音文字のひらがなしか登場していないので、子どもによっては、「大」一文字で「おお」と読むことをすんありと受け入れられない子もいる。1学期から、輪郭漢字カードを使っているので漢字が表意文字であることは理解しているが、送りがなを持つ漢字に触れるのは初めてなので、発音に合わせて文字を指で押さえさせ、確認する。

2,翻訳の意味を知らせる。

 私は、「このおじいさんは、『おむすびころりん』のおじいさんとちがう。」という意見が出たところで、ロシア語で書かれた絵本を提示し、ロシア語で「大きなかぶ」を読んだ。子どもたちは、さし絵を見ながら繰り返される単語を聴いて、日本語と同じ話だと理解した。その上で、「このお話は今のようにロシア語で、ロシアの子どもたちに語られてきたのだけど、それではみなさんのように日本人の子どもは意味が分からないから西郷竹彦さんという人が日本語に直したのです。」と、言って「3びきのやぎのがらがらどん」(マーシャ・ブラウン 福音館書店)やひとまねこざる(H.A.レイ 岩波書店)の原語版を見せた。

 通常、そこまでしなくても、TVや映画で外国人が話している場面で字幕が出るのを見たことがあると思うので、さらっと説明してやればよい。

3.「かぶ」とは何かを確認しておく。

 子どもの半数弱は、かぶの本当の大きさも味も知らないと考えてよい。「野菜」であることを初めて知る子も数人はいる。「あまい」というのだから、食べ物には違いないと思うがなじみは薄いのである。私のクラスには、果物や芋だと思っていた子もいた。

4.「まご」の意味を確認しておく。

 「まご」を、女の子の名前だと思っている子が結構いる。「まご」というのは、おじいさんやおばあさんから見た呼び方であることを確認すれば、中心人物の確定がすんなりできる。

5.登場人物の衣装は、民族衣装であることをおさえる。

 かぶができたお祝いにおしゃれをしているとか、ロシア人はいつもこんな格好をしていると思っている子がいる。たいていの場合、民話を読んでもらった経験の少ない子どもなので、他の国の民話も合わせてたくさん読み聞かせをするとよい。「てぶくろ」「3びきのくま」「マーシャとくま」「ランパンパン」などがお奨めである。



TOPページ次へTOSSインターネットランドご意見・ご感想

Copyright (C) 2003 TOSS-JHS. All Rights Reserved.