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読書単元はこう教える(2)

‐光村国語2年上「好きなお話を読もう」‐



太田 聡美(翔び梅・北九州 「無法松」サークル)

「好きな本をさがして読みましょう」と、2年生にいうと、1年生のときに読んだことのある本か図鑑ばかりよんでいる子が、必ずいる。本を見つけられなくて、うろうろしている子もいる。そんな子にどんなお話をすすめたらよいのか、お話が読めるようにするには、どんな指導をすればよいのか、ポイントをご紹介します。


 2年生になると、「お話らしいお話」を読むようになる、読めるようになるはず。。である。「お話らしい」とは、どういうことか?「起承転結がはっきりした形をとる。」ということである。1年生では、登場人物が、簡単に紹介されると、いきなり事件の渦中に放り込まれるといった感じのお話が中心だったが、2年生になると、物語の設定というものを理解し、お話の世界に自分を重ねることができるようになっていく。そのため、少し長めの話でも、飽きずに読み通すことができるようになるのである。ここでは、2年生が好むお話の条件について取り上げる。

ポイント1 中心人物が魅力的な話がよい。

 1年生の場合と決定的に違うのは「ヒーロー」の存在が、非常に大きいことである。「おおきなかぶ」や「てぶくろ」のような、大法螺話を楽しむ段階を過ぎ、事件の意外性よりも、人物の魅力に引っ張られて読み通すようになるのだ。「スイミー」や「スーホ」のように、勇気を出して強いもの大きなものに挑んでいく小さな中心人物に自分を重ね、物語の中で一緒に冒険することができるようになる。

 動物の姿をした中心人物ならば、ワニならワニらしく、熊なら熊らしく行動することで、その性格を現すようなものがよい。狐の姿を借りるなら、ずる賢い人物だという暗黙の了解があるわけで、お人よしの狐など論外である。なぜなら、狐はそのずる賢さによって獲物を捕らえ、命をつないでいるのだから、大人のセンチメンタリズムを持ち込んでへたにごまかしても、子どもは敏感に察してしまう。

ポイント2 エピソードが変化のある繰り返しになっているもの。

 「お手紙」では「おおきなかぶ」と同じように、繰り返しの手法が使われている。だが、「おおきなかぶ」が、単に人数が増えるだけなのに対し、「お手紙」では、同じようなエピソードが繰り返されるたびに、中心人物と対役の関係が変化していき、二人の関係に新しい関係が生まれる。このパターンをそっくり思春期に当てはめたのが、5年生の「新しい友達」である。物語の原型とも言うべき形を経験するのが、2年生という時期なのである。

ポイント3 だれが話した言葉か、はっきりわかるような会話文になっているものがよい。。

 1年生では、会話文の「」(かぎ)が、いくつあっても、話しているのは、中心人物一人である。また、その数も少ない。2人以上の対話となると、指示語の場合と同じく混乱が生じるからである。しかし、それでは話者や中心人物による語りの形をとる話にかたよってしまい、読書の幅は広がらない。学校生活を送るようになり、生活経験の幅も広がったこの時期には、授業の中で、どちらが話しているのかを必ず確認してやるようにすると、お話らしいお話が読めるようになってくる。

ポイント4 指示語が出てくる回数は、少ないほうがよい。

 指示語がまったく出てこないような話は、同じ単語が繰り返されるため、長文になるとくどい感じがする。さりとて、段落全体を受けるような指示語は混乱を招く。「そのとき」「この花」のように、指し示すものがある程度限定されていて、日常会話で使われる程度にとどめておくと、「スーホの白い馬」くらいの長さの絵本は読めるようになっていく。

ポイント5 テキストの内容と挿絵が一致したものがよい。

 音声と画像のずれは無用な混乱を招く。挿絵は、あくまでテキストの理解を助けるためのものなので、テキストのイメージとかけ離れた絵柄や漫画のキャラクターを借りてきたようなものは避けたほうがよい。目を瞑って、テキストを読み聞かせてもらい、浮かんできたイメージとのずれが大きい本は違和感しか生み出さない。「くまのプー」や「白雪姫」などは、TVの影響で限定したイメージを持っていることが多いが、原作をじっくり読んでみると、映像の場合とは違った人物像が浮かび上がってくるに違いない。



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